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インタビューシリーズ:interview-13

「卒業生に訊く! 」 未来ロボティクス学科4期生の下条さんに就職してからの今を訊く


聞き手:社会で活躍している未来ロボの卒業生に様々なお話を伺う「卒業生に訊く!」,シリーズ第2回ですが,今日は,4期生の下條さんに来ていただきました.現在就活中の後輩たちに先輩としてエールをお願いしたいと思っております.宜しくお願いします. では,自己紹介からお願いします.
下條さん:未来ロボティクス学科4期生の下條と申します.よろしくお願いします.
現在は,富士重工業株式会社に勤務しており,自動車の開発をしています.
下條さん

下條さん

聞き手: さて,まずは大学時代のお話から伺いたいと思っておりますが,どのような学生生活でしたでしょうか.学業,サークル,バイトなど,大学生活の濃密だった部分をお聞かせください.
下條さん:そうですね.今振り返ってみても,大学生活は大変充実していましたね.
今まであまり勉強は好きな方ではなかったのですが,大学の専門分野の内容はとても興味深いものが多く,時間を忘れて参考書を読み漁っていたことが思い出されます. また,理論だけでは”ものづくり”はできないので,手を動かして実際に作ってみたりすることを積極的にやりました.ロボコンなんかがその際たる例ですね.本当に良い経験ができたと思っています.

学業以外の時間は・・・家事とバイトに追われていましたね(笑)
聞き手:そういえば,知能ロボコン(知能ロボットコンテスト,http://www.inrof.org/irc/)のチャレンジコースで1位を受賞しましたね.思い出しました.仙台が会場だった年ですね.
3年生からは研究室に配属され,2年間研究をしたわけですが,どのようなテーマでしたか.
下條さん:研究テーマは「人と機械の融合制御」でした.大学でロボティクスを学んできて,一番考えさせられたのが人とロボットとの付き合い方でした.「人とロボットが共存できる社会を作るにはどうすればよいのか?」と考えるうちに,人とロボットがお互いの得意・不得意を上手く補えるようなシステムを開発したいと思い,このような研究テーマに取り組んでいました.
聞き手:これからの社会に必要な大切な概念ですね.
そのテーマの研究成果として,英語で論文を執筆し,海外で研究発表をしたわけですが, どのような経験でしたか.
下條さん:貴重な経験をさせてもらいました.論文を書いて,国際学会で発表することは,大学生活での一つの目標だったので,論文が採択されたときは非常に嬉しかったですね.
ただ,課題も多く残った発表でしたので,終わった後の感想は嬉しさ半分,悔しさ半分という感じでした.
聞き手:それらの課題は下條さんの意思を継いだ研究室の後輩たちが解決してくれているでしょう.先輩の背中を見ていた学生たちはたくさんいたはずですね.
では,次に会社のお話をさせて頂きたいと思います. まずは,現在の仕事内容をお聞かせください.
下條さん:富士重工業という会社は”スバル”のブランドで自動車を開発・製造しているメーカーですが,その中で私はエンジンとモータで走るハイブリッド自動車の開発業務に携わっています.ハイブリッド車は一般的なガソリン車よりも燃費性能に優れており,環境問題が深刻化している昨今,急速な勢いで世界中に広まっています.
私の主な仕事内容としては,モータを制御するソフトウェアの設計及びその評価です.自動車をドライバーの意図通りにストレスなく動かすためには,自動車を駆動するモータを”素早く”,”正確”に制御することが必要不可欠です.そのためのアルゴリズムやロジックを設計・検討し,実際に車両に実装して評価をしています.
聞き手:先ほどの「人と機械の融合制御」に繋がっているように思えますね.
では,就職活動のとき自動車業界,そして,富士重工業を選んだ理由は何でしたか.
下條さん:まず自動車業界を選んだ理由ですが,私は地元が三重県なのですが,実家の近くに鈴鹿サーキットという日本を代表するサーキットがあり,幼い頃からよくレースを見ていました.
そのため自動車にはずっと興味があり,また大学で学んだロボティクスの技術が大いに活用できる業界だと思っていました.
その中でスバルを選んだ理由は,作っているクルマに強い”こだわり”を持ったメーカーだと感じていたからです.我々エンジニアが”こだわり”を持って開発することで,魅力的な製品を作ることが出来ると考えています.
聞き手:当時からそんなことを考えていたのですね.目のつけどころがさすがです.私が学生のころ(1980年代)は,車→エンジン→熱流体→機械科というようなイメージがありましたが,今の車はあらゆる総合技術の塊ですね.ある意味ロボットにとても近いです.
さて,国際会議で採択される研究成果を出し,なお且つ,トップメーカーから内定をもらうために,様々な努力をされたと思います.研究と就職活動はどのようにして両立させましたか.
下條さん:私が就職活動をする上で意識していたことは,”今までやってきたことを余すとこなく伝える”ということです.
私が思うに,この大学,この学科で学んだことをちゃんと伝えることができれば内定を頂くことはさほど難しくはないです.ですので,研究室でのミーティングや報告会などで,わかりやすく文章を書き,説明することを練習していました.
聞き手:そのとおりですね.では,現在の仕事において,未来ロボティクスでの経験が活かされているところはありますか.
下條さん:大アリです.挙げればキリがないですね(笑)
最も活かされていると感じるのは,メカ,エレキ,ソフトを広く知っているといことですね.社会に出るとそれぞれの分野のスペシャリストにたくさん出会います.その分野では敵わないかもしれません.しかし,仕事をしていて難しい課題にぶち当たったとき,我々であれば,様々な方面・分野から解決策を提案できる,そんなときこの学科で学んだ経験が活かされていると感じます.
聞き手:ジェネラリストとしての能力,視野の広さが重要ということでしょうか.
下條さんは働き始めて三年目になるわけですが,社会人としてソフトウェアの設計・評価などの業務を経験して,学生たちに教えておきたいことはありますか.
下條さん:まず学生たちに伝えたいこととしては,”自分の武器となる技術を1つは身に付けておけ!”ということです.自分はこの分野なら同期の誰にも負けない!そんな技術や能力を身に付けておけば,社会に出て,エンジニアをしていく上で自信に繋がります.
下條さん

聞き手:では,最後に,未来ロボの学生たち,そして自動車業界を目指す学生たちに先輩として一言アドバイスをお願いします.
下條さん:人生で大学生活ほど時間を自由に使うことができる機会はないです.その貴重な時間を使って何をするべきか・・・しっかりと未来を見据えて考えてみてください.
聞き手:本日はお忙しいところありがとうございました.