トップinterview-17

インタビューシリーズ:interview-17

「卒業生に訊く! 」 未来ロボティクス学科1期生の密本さんに就職してからの今を訊く


聞き手:社会で活躍している未来ロボの卒業生に様々なお話を伺う「卒業生に訊く!」,シリーズ第6回ですが,今日は,一期生の密本さんに来ていただきました.現在就活中の後輩たちに先輩としてエールをお願いしたいと思っております.
宜しくお願いします.
では,まず,自己紹介からお願いします.
密本さん:未来ロボティクス学科一期生の密本です.
現在は,株式会社丸山製作所に勤めています.よろしくお願い致します.
密本さん

(写真は普段の作業着ではなく,Lプロジェクトと言う活動に参加している時のもの)
聞き手:未来ロボのHPの授業風景に,1年生のときの密本さん(http://www.robotics.it-chiba.ac.jp/ja/subject/index.html)が写っていますね.ういういしい感じで懐かしいです.入学したてのこのころはどのようなことを思いながら大学生活を送っていたのでしょうか.
密本さん:元々,ロボットに興味がそれほどあったわけでもなく,プラモデルとか機械とか触れてきたわけではなかったので,そういうのが好きで入学してきた人達に遅れをとらないようにと考えて授業を受けていました.座学はともかく,設計製作論などの実技に関しては,アイディア的な部分で差を感じていました.
聞き手:そうだったのですね.そんな風には見えませんでしたけど.11号館の工作室で友人たちと元気いっぱい,楽しそうに実習を受けている姿を覚えています.
そんな大学で一番打ち込んだものは何でしたか.
密本さん:サークルやアルバイトをしていませんでしたし,TA(Teaching Assistant)やロボット教室などもやってもいましたが,やっぱり一番は研究だったと思います.
聞き手:3年生から研究室に配属され,学部時代は2年間,その後大学院に進学しましたので,さらに修士で2年間研究を続けたわけですが,その一番打ち込んだ研究で,どのような思い出がありますか.
密本さん:研究の面では,発表が苦手だったので,夜遅くまで何度も先輩に発表練習に付き合ってもらったり,資料を確認してもらったり,修論発表前なんかも,資料をメールで送って添削してもらったり,面倒見のいい先輩にすごくお世話になったなと思います.
他は,年二回の研究室での御宿合宿と旅行で,夜12時過ぎまでのお酒飲みながらの研究会,次の日のサッカーやバスケ等のスポーツ,ハードでしたけど楽しかったですよ.
聞き手:充実した研究室生活でしたね.そういえば,密本さんの研究室には機械サイエンスから移ってきた修士や博士の学生たちがいました.ラッキーでしたね.御宿にある大学の合宿施設も確かにいいところですね.ちなみに,密本さんは修士卒ですが,4年生のときに就職する選択肢もあったかと思います.大学院に進むことを決意した理由は何でしたか.
密本さん:はい,確かに最初はそのまま就職するつもりで,SPI(Synthetic Personality Inventory:性格と能力を測定する総合適性検査)や一般常識の勉強とか合同説明会等にも行っていましたが,今思えば,なんとなく周りの動きに合わせているだけであって,合同説明会に行っても何がやりたいのか明確でなく身になっていなかったように思います.そんな時に,研究室の先生に院に行かないかと言われたのが決め手だったと思います.
聞き手:期待していたのだと思いますよ.あとでこっそり本当の理由を聞いておきます.
さて,次に会社のお話をさせて頂きたいと思いますが,まずは,創業120周年おめでとうございます.
株式会社丸山製作所といえば,農林業機器と消火器におけるリーディングカンパニーというイメージですが,現在,会社ではどのような仕事をされているのでしょうか.
密本さん:今は,大型の防除機,例えばトラクタに取り付けて農作物に害虫や病気から守るため薬を散布する機械の,電装品関係の設計を行っています.1年目は試験や配線関係の試作が多かったですが,2年目以降からは1機種の電装品関係全てを任してもらい,配線の試作設計だけでなくソフトウェアの開発も行っています.
また,通常業務以外にもLプロジェクトという,いろいろな部署から女性が集まって,女性目線で商品などを考えることを目的としたプロジェクトにも参加しています.
聞き手:就職活動のとき,丸山製作所を選んだ理由は何でしたか?
密本さん:会社を選ぶ上では,制御ができたらとか,家から通える範囲でとか,人数が多すぎないとか,いくつか条件はありましたが,一番は設計から量産まで一つの製品が出来上がるまでを携わることができるといった事が大きかったと思います.後は,会社説明や工場見学での人事の方の対応がすごく良くて,面接時にも緊張しているのを和らげてもらったのを良く覚えています.
聞き手:製品の規模にもよるのでしょうが,入り口から出口まで携われると,見通しがよくていいですね.
今,社会人になって,学生時代に予想できていて,そのとおりだったこと,全く想像もつかなかったことなど,学生時代の自分に伝えておきたいことなどはありますか?
密本さん:学生の時は,仕事がどのようにして進められているかなんて,ほとんど予想できていなかったと思います.きっと,上司から仕事をもらってやるのかな?程度にしか思っていなかったです.
なので,もっと社会人の人からどのように仕事が進められているのかとか,聞いておけば良かったと思います.
聞き手:そうですね.インターンシップに行くのも,学生の立場で社会を垣間見れるのでためになります.
一期生は先輩がおらず,のびのび出来る反面,苦労も多かったと思います.
今でこそたくさんの女子学生がおりますが,当時は4名しかいない女子学生の一人でした.
最後に,社会で活躍するリケジョとして未来ロボの学生たちにアドバイスをお願いします.
密本さん:自分が学生の時に感じたことですが,未来ロボも含め理系の人は研究がメインになり,人付き合いが偏りがちになりやすいので,もっと外に出て違う分野の人との交流を持つようにしたほうがいいと思います.就活を始める前から,いろんな経験をすることで面接時だけでなく会社に入ってから役立ちますし,最後の学生生活なので楽しんで過ごしてもらえたらなと思います.
聞き手:今日はありがとうございました.
会社のHPにも先輩社員として紹介されていますね.
http://www.maruyama.co.jp/recruit/employment/sp.html
活躍を期待しております.