学科について教員紹介米田 完イントロ

米田 完

【機械歩行学研究室】Mechanical Walking Systems Laboratory

研究室では・・・

最高の機械は決して生物の模倣だけでは得られません。人間の役に立つ機械の構造、制御の方法をゼロから考えて新たなアイディアを創出し、それによってロボットを進化させるのが目標です。

これまで・・・

東京工業大学、広瀬・米田研究室時代には、いくつもの先進的なロボットの研究開発を行い、日本のメカトロニクス界をリードする。他人とは違う物をつくることをこころがけ、こんなものがあったらいい、という発想を大切に考える。なかでも歩行ロボット「YANBO」は、膝の関節がなく、足の裏が回転するユニークな構造で階段昇降やスムーズな動歩行を実現。足裏センサーで力の片寄りを感知し、歩行中に倒れそうになっても次の着地点を調整して立ち直ることが可能。「YANBO3」では、さらに関節の可動範囲を大きくし、足を手のように使うこともできる。生物の模倣からデザインを始めるのではなく、自由な発想で、機械として最適な構造と動きを追求。余分な物を排除した分、スマートなだけでなく、モーター電力などエネルギーの消耗を防ぐ。
この成果を発表した論文、「四足歩行ロボットの省駆動軸構成」は、多くの注目を集める。このように歩行型にこだわる一方で、階段昇降用にはクローラ車両XEVIUSも開発する。粉体をつめた袋の特殊な変形特性に着目し、これをクローラ表面に貼付けて凹凸地形での確実なグリップを実現している。

メッセージ

研究は「100のアイディア、10の試作、1の成功」というスタンスで望みます。やりたいこと1つについて、100のアイディアを考え、それを推敲して10の有力候補を実際に作り、実験をしながら改良を重ねてやっと1つの成功を得るということです。アイディア創出の過程から学生とともに、ときには競い合いながらやりたいと思っています。独自の発想で「設計は大胆かつエレガントに」、しかし工学の粋を結集して「緻密でぬかりなく」を実践します。「圧倒的な高性能」を生み出す快感を共有しましょう。