学科について教員紹介大川 茂樹イントロ

大川 茂樹

【コミュニケーション・メディア・ロボティクス研究室】Communication and Media Robotics Laboratory

研究室の統一テーマ

  1. ヒューマン・ロボット・コミュニケーション
  2. 「ことば」を追求する
  3. 「心を読む・空気を読む」テクノロジー

研究目標

人間とロボットが共存する近未来社会において,ロボットの機能の向上も重要ですが,われわれ人間がどのようにロボットと接するかという問題,すなわちコミュニケーションの方法を考えることもたいへん重要です。 たとえば,人間がロボットに行動を指示する方法やロボットから人間に情報を伝える方法には,機械的な信号や動きから人間らしいことばや仕草まで様々な「モード」が考えられます。

われわれ人間は,ことばや表情,ジェスチャなどを巧みに使って,上手に他者とのコミュニケーションを行います。 そのときに,単に情報を伝えるだけでなく,感情を込めたり,ことばだけでは表せない意図を込めたりします。 受け取る側も,わずかな表情やことばの変化から,相手の心理状態やその場の雰囲気までたやすく読み取ることができます。

このような,人間とロボットの快適なコミュニケーションに必要な要素技術(コミュニケーションRT)について考えるとともに,人間にとって最も便利なコミュニケーションの手段である「話しことば」=音声言語 (Spoken Language) を科学的に分析し,その結果を工学的に応用する,さらに,人間の心理や感情・感性に関する情報を科学的に分析し,工学的に取り扱う原理や技術を開発することが,当研究室全体の研究目標です。


研究室の指導方針

社会で役立つ「実践力」

卒業論文や修士論文のためだけではなく,就職等で社会に出てから役立つ基礎技術の会得を目指します。 そのためには,考える(理論の着想と展開)→行う(設計製作/実験による検証)→まとめる(論文執筆と発表),というそれぞれの作業のバランスが大切です。 学部3年生に対しては,あらかじめ卒業研究に向けた2年間の予定を明確にし,たとえば製作や実験ばかりに時間を費やすことのないようにしています。 「社会で役立つ実践力」には,挨拶や礼儀作法などの基本的なマナーから,多人数の前でのプレゼンテーション,グループディスカッション,文章の書き方などを広く含みます。

国際化社会に不可欠な「英語」

多言語情報処理技術や音声翻訳技術が世の中に浸透するまでは,やはり英語の力は不可欠かつ不可避です。 のべ2年間に渡る大川先生の海外(米国,フランス,その他)滞在経験は,輪講などを通じて学生たちの英語力向上に貢献してくれます。

かけがえのない「一生の友人作り」

研究室はサークルとは異なりますが,それでも2年あるいはそれ以上いろいろな作業を共にする友人や先輩・後輩たちとは一生の付き合いになるでしょう。 なるべく親睦やディスカッション等の機会を設け,生涯の宝物になるような人間関係ができるような雰囲気作りを試みます.そのために,研究室のメンバー全員が,「研究室に入りにくい雰囲気をなくす努力」と「用がなくても研究室に来たくなるような雰囲気作り」を実践しています。

「師弟同行」の実践

指導教員である大川先生は,研究室に所属する学生たちを全員「愛弟子」と呼びます。 週1回の全体ゼミ(大学院生・学部生が全員出席するゼミ)における濃密なディスカッション,学生部屋の不定期巡回,電子メールによる週1回の「進捗報告」の習慣付けなどにより,千葉工業大学の「建学の精神」その1「師弟同行:きめ細かい指導体制(教員と学生が一体となって学問に携わる)」を体現しています。

「自学自律」の実践

学部3・4年生のあいだは,原則として各自の研究テーマを自ら思索・選定し,自らその理論を構築するIndependent Study(自ら考え実行する研究)を実践しています。 これにより,千葉工大の「建学の精神」その2「自学自律:創造性豊かな人材の育成(自ら学び・思索し・創造し・解決する力を養う)」を実現しています。