9月27日(月),幕張メッセ国際会議場において,INTERSPEECH2010(主催/ISCA-INTERSPEECH2010実行委員会)が開幕しました。世界各国の音声言語処理分野における研究者達が一堂に集うINTERSPEECH,昨年はイギリスの観光都市ブライトンで開催され,本年は16年ぶりに日本(千葉県千葉市)での開催となりました。
開催にあっては,ホスト国である実行委員会メンバーとして当学科の大川茂樹教授(コミュニケーション・メディア・ロボティクス研究室)も2年前から参画し,多忙な中を準備にあたってきました。
ここでは,世界各国から約1,100名が集うINTERSPEECH2010の3日間を現地からリポートします。
開催初日はSteve Young博士(スティーブヤング/ケンブリッジ大学)による基調講演や各プログラム,Welcome Reception(ホテルニューオータニ)が行われました。大川研究室の学生2名もスタッフとして参加しています。Welcome Receptionには,約950名が参加。司会進行や特別な演出など一切ありません。日本にあってもビュフェスタイル,あくまでも自由に会話を楽しむ欧州流を貫きます。
開催2日目は,伊福部 達博士(いふくべとおる/東京大学先端科学技術研究センター教授)による基調講演や各プログラムやセッションが各会場で活発に行われました。
夜はStudent Reception(Y’s Bar&Restaurant)が行われました(参加者約300名)。さながらイギリスのパブで夜を徹して忌憚なく仲間と語り合うような,エネルギッシュな雰囲気に満ちあふれています。
ISCA(International Speech Communication Association)は,その前身が1988年に設立されたESCA(European Speech Communication Association)であり,その後の大きな発展を背景に,旧組織が主催で1999年に行われた最後の国際会議Eurospeechの総会にて,正式に音声科学と音声工学に関する国際学会として生まれ変わることになりました。奇数年に隔年で開催されていたESCAの国際会議であったEurospeechと,偶数年に隔年で開催されていたICSLP(International Conference on Spoken Language Processing)が統合され,2000年からはISCAが毎年開催する国際会議として,名称も新たにInterspeechがスタートしました。最初のEurospeechは1999年にパリで開催され,その後の開催地もヨーロッパが中心でした。一方のICSLPは,第1回が1990年に神戸で開催され,その後の開催地も北米・アジア・オセアニアが中心で,1994年には横浜でも開催されています。そして,2010年にはInterspeechとしては初めての日本開催が決まりました。両者が統合され Interspeechになってからも,奇数年にはEurospeechという名称を,そして偶数年には ICSLPという名称を併記するのが慣例になっているようです。(HPより引用)
INTERSPEECH2010 http://www.interspeech2010.org/